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古今和歌集
一序
なにはづの歌は、みかどのおほんはじめなり、 大さヾきのみかど〈◯仁徳〉の、なにはづにて、みこときこえける時、東宮おたがひにゆづりて、くらいにつきたまはで、三年になりにければ、王仁といふ人のいぶかり思ひて、よみてたてまつりける歌なり、この花は梅の花おいふなるべし〈◯中略〉なにはづ(○○○○)にさくやこの花冬ごもり今は春べとさくやこの花