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相馬日記

豊田郡水海(みつかい)道の里の、鈴木頂行が家につきしは、たそがれ時ばかりなり、〈◯中略〉そもそも水海道といふは、むかし平将門が、相馬の偽内裏つくりしおり、相馬郡大井の津おもて、京の大津になずらへしよし、将門記や、今昔物語に見えたれば、こヽがその跡なるべし、後世おしうつりて、豊田郡につきたり、