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万葉集
六雑歌
三年〈◯神亀〉丙寅秋九月十五日、幸於幡磨国印南野時、笠朝臣金村作歌、一首并短歌、名寸隅乃(なきずみの)、【船瀬】従所見(ふなせゆみゆる)、淡路島(あはじしま)、松帆乃浦爾(まつほのうらに)、朝名芸爾(あさなぎに)、玉藻苅管(たまもかりつヽ)、暮菜寸二(ゆふなきに)、藻塩焼作(もしほやきつ、)、海未通女(あまおとめ)、有跡者(ありとは)雖聞(きけど)、見爾将去(みにゆかむ)、余四能無者(よしのなければ)、大夫之(ますらおの)、情者梨荷(こヽろはなしに)、手弱女乃(たわやめの)、念多和美手(おもひたわみて)、徘徊(たもとほり)、吾者衣恋流(われはぞこふる)、船梶雄名三(ふ子かぢおなみ)、 反歌二首〈◯一首略〉 往囘(ゆきめぐり)、雖見将飽八(みともあかめや)、名寸隅乃(なきずみの)、船瀬之浜爾(ふなせのはまに)、四寸流思良名美(よするしらなみ)、