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高倉院厳島御幸記
さるのとき〈◯治承四年三月二十一日〉に、高砂のとまりにつかせたまふ、よもの舟ども碇おろしつヽ浦々につきたり、御舟のあし深くて、湊へかヽりしかば、はしふね三そうおあみて、御輿かきすへて、上達部ばかりにて、御舟に奉りし、