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古事記伝

上に雲る如く、水門(みなと)は河の海に落る戸口にて、河と海との交際(さかひ)なるが、此は真水(まみづ)お用ひむ為に、水門と雲るなれば、河の方へよりて、潮の交らぬ所とすべし、然らばたヾに河とこそ雲べきお、まぎらはしく水門と雲るは、いかにと雲に、此処は海辺なれば、河即水門なればぞかし、