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枕草子

せきは あふさかのせき、すまの関、すヾかのせき、くきだの関、しら川のせき、衣の関、たヾこえのせき、はヾかりのせきと、たとしへなくこそおぼゆれ、よこばしりの関、きよみがせき、見るめの関、よしなしのせきこそ、いかにおもひ返したるならんと、いとしらまほしけれ、それおなこその関とはいふにやあらん、あふ坂などおまで思ひ返したらば、わびしからんかし、あしがらのせき、