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新編相模国風土記稿
二十七足柄下郡
箱根御関所(○○○○○) 宿〈◯箱根〉の東方にあり、世々小田原領主の預り警衛する所にして、〈寛永譜曰、稲葉丹後守正勝、寛永九年相州小田原の城お賜はり、八万五千石お領す、且均命お受て箱根の関お守る、是要地たるによりてなりと雲々、按ずるに、此時初て小田原城主の預れる所となりしなるべし、此以前は御番城、或は小諸侯たるお以て、官家の進退なりしならん、〉今大久保加賀守忠真奉り、家士若干お置て守らしむ、此地は西面の要害にして譏察猶厳なり、