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新編相模国風土記稿
二十八足柄下郡
箱根三社権現社上、関所跡二、一は末社護法神の社地、其旧跡なりと雲、此関後に今の仙石原村へ〈足柄上郡の属〉移されしと伝ふ、一は旧跡横大門鳥居の辺なりと、〈寺伝に古へ箱根水呑の関と唱へしは是なるべしと雲、此地平常水湧出して、いかなる旱魃にも枯る事なし、されど今相豆堺木の西、豆州の属に水呑と唱ふる所に其旧蹟あれば、此地と雲は信用しがたし、〉此関今の箱根御関所に移されしと雲、