[p.0695]
類聚名物考
地理十四
ね みね 嶺 富士のね、甲斐がねは、皆岑也、嶺は、ねに真字おそへていふなり、み吉野のみ山、み熊野といふが如し、太山おみやまといふ、俗には深山とも書り、水の深き所お、みおといふ、山の高き所も尾上共いへるが如し、家の棟お屋根といふも同じ、根とて山の麓にはあらず、又岑おみの一言にいひし事、たま〳〵万葉〈第三〉に見ゆ、