[p.0728]
倭訓栞
前編四十五於
おほうち 大内おいふ、〈◯中略〉大うち山も同じ、源氏に、諸共に大内山は出つれどとよめり、左大将の直廬、中の重にありといへり、兼輔のうたに、 白雲の九重にたつ嶺なれば大内山といふにぞありける、又仁和寺の山おもいへり、亭子院のおはしませし所也、よて御室ともいふなり、衣笠内府、 遥かなる都のいぬいわが宿は大内山のふもとなりけり