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国花万葉記
十一陸奥
金花山〈仙台東〉 此島山の磯辺に砂金有、凡人とる事あたはず、聖武帝の御宇に、金銅慮舎那仏の薄代(はくしろ)に、初て此国山の金お献ぜしも、蔵王権現の神勅によつてなり、又金(きん)海鼠(こ)とて、なまこの名物此島根より出る腸金色にして光有、故金鼠と名く、 皇の御代さかへんと東なる陸奥山に金花さく