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万葉集
一雑歌
天皇〈◯天武〉御製歌 三吉野之(みよしぬの)、耳我嶺爾(みヽがのみ子に)、時無曾(ときなくぞ)、雪者落家留(ゆきはふりける)、間無曾(ひまなくぞ)、雨者零計類(あめはふりける)、其雪乃(そのゆきの)、時無如(ときなきがごと)、其雨乃(そのあめの)、間無如(ひまなきがごと)、隈毛不落(くまもおちず)、思作叙来(もひつゝぞこし)、其山道乎(そのやまみちお)、 或本歌三芳野之(みよしぬの)、耳我山爾(みヽがのやまに)、時自久曾(ときじくぞ)、雪者落等言(ゆきはふるとふ)、無間曾(ひまなくぞ)、雨者落等言(あめはふるとふ)、其雪(そのゆきの)、不時如(ときじくがごと)、其雨(そのあめの)、無間如(ひまなきがごと)、隈毛不堕(くまもおちず)、思作叙来(おもひつヽぞこし)、其山道乎(そのやまみちお)、 右、句々相換、因此重載焉、