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甲斐名勝志
四巨麻郡
鳳凰山 地蔵が岳、薬師が岳と雲山有て、鳳凰山と峯つヾけり、是お三岳と雲、麓の柳沢と雲所に宿りて登る、山中に一夜伏て、翌日又柳沢に帰る、諏訪の湖水見へて佳景なり、絶頂の岩の上に、黄金にて鋳たる、三寸許りの衣冠の像あり、鳳凰権現と雲、是奈良の法皇の御影なりとぞ、