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近江名所図会

比良山(ひらやま)、〈小松山ともいふ、俗に比良がたけ、〉日本紀斉明天皇紀に、平山と書たるは、すなはち是なり、竪八町計あり、山上に樹木なし、本朝七高山の内、雪は常盤にあり、 〈新古今〉花さそふひらの嵐やさむからんまのヽ浦人ころもうつなり 〈千載〉桜ばなひらの山風吹までに花に成行志賀のうらなみ 〈左近中将〉良経 比良山獅子谷八境〈無露頂 仏座峯 紫雲峯 法華灘 桜桃渓 暴布泉 粟原村 竜華寺 右扶桑名勝集に見ゆ〉