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金葉和歌集
九雑
和泉式部、保昌にぐして、丹後国に侍りけるころ、都に歌合のありけるに、小式部内侍歌よみにとられて侍りけるお、中納言定頼つぼねのかたにまうできて、歌はいかヾせさせ給、丹後へ人はつかはしてけんや、つかひまうでこずや、いかヾ心もとなくおぼすらんなど、たはぶれて立けるお、ひきとヾめてよめる、 小式部内侍 大江山いく野の道の遠ければまだふみもみず天の橋立