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藻塩草
三地儀
野 春野 夏野〈已上二は、のヽ事ありてもなくても、〉秋の野〈のヽ字あり〉 冬野 かげ野〈山のかげ野とも、又ときは木のかげ野とも、〉かれ野 すそ野 あづま野 やけ野 野ぢ 野原 くたら野〈冬野也〉あさぢ野 野風 野分 野山〈野か山かとよめり〉野辺 野沢 野田 野木 野火 野萩 野ら〈秋の野らなど雲り、隻野か、但いさヽかかはるべきが、うつくしき心はなきか、又雲、やぶおいふ共いへり、◯中略〉 野かみ 野寺 野立 野の中 山の川のかた岡かけてしむる野 野のひ 野中 野のうき〈のヽつづき也〉野つき〈のヽきはなり〉しめ〈夏野也、八雲御説、〉すヽのしのや〈野となけれ共、のはある也と雲々、八雲御説、〉ふせや〈これものの事也〉すえ野〈春秋〉あたし野〈さしてその所共なく、たヾあたなることにもよめり、あるひは名所ともいへり、〉すがるなる野〈酢軽成野とかけり、草のすのかれてかろく成野か、草のすとはくきなり、万には、こしぼそく、すがるおとめとよめり、かるき事おいふにも、のへかけり、すぐろのすヽきと雲も、すヽきのやけてすのくろきお雲也、かくのごとく也と雲々、但これいかヾ、〉この野〈北野也、神おそへて雲り、但このまさるきか、〉おちかたのべ 春の大野〈やくとよめり〉子おおもふすだちの小野〈ひばりによめり、名所か、いなや、〉野おやく〈はらおやくとも雲〉秋の野に花乃いろ〳〵とりすべてゆふかりお野、あさぢふのおのヽしの原〈名所にあらず、但しの原は名所にもあり、又名所ならでも、〉おもしろき野おばなやきそ若草にふる草まじりおひ 野すそ