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奥義抄
下の上
春日野のとぶひのヽもり出て見よ今いくかありてわかなつみてん これは、とぶ火の野守いでヽ見よとよむべし、此野おとぶひ野といふ事は、むかしは国々にはやくきかすべき事あれば、所々に大なる火お立ければ、次第に見つぎて是おたてヽ、とおき国にも一日のうちにしらせける也、その野おまもるものお、とぶ火の野守とはいふ也、