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公事根源
四月
駒牽 廿八日 これは四月に侍る事なり、八月のも名はおなじけれど(○○○○○○○○○○○○)、心はかはれり(○○○○○○)、天皇武徳殿に幸す、王卿以下床子につく、左右の御監、御馬の奏おとる、馬頭庭にわたり御馬お引渡す、白馬の節会のごとし、近衛兵衛、野射手南にわたり、四府騎射の文お奏す、左右大将これお奏聞す、近衛少将以下、番長以上六人、あづま遊お奏す、右近衛、納蘇利、狗犬おそうす、雅楽寮、蘇芳菲、駒形お奏す、此駒牽は来月の騎射の馬射手人などお遣ふ、御覧ぜらるヽけしきなり、貞観の比よりはじめらる、小月の時は廿七日なり、延長五年は五月三日に駒引ありとみえたり、