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井は、いと雲ひ、又いどとも雲ふ、上古は自ら涌出する泉水お呼びて、直に井又は走井など称せしが、後漸く穿鑿して造れるものあり、其構造に由りて板井、筒井、石井等の別あり、近世に至りては又掘抜井あり、而して我国往昔の井の今に存せるものは、伊勢神宮の御井(みい)お以て、其最も古きものヽ一とす、