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宇野主水記
天正十四年四月三日、御門跡様御養生のために、和州十津川の御湯治、今日発足、和州今井に御逗留、御門徒御礼などあり、五日に下市まで、六日下市御立、是より三日目に湯へ御著なさるべき由案内者候也、下市にても、御門徒寺様御礼あり、則八日に湯へ御著あり、御供刑部卿、上様には下市より吉野山青葉御覧ありて、夫より御帰寺なり、路次不及注之、御児様も渡御、