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東遊雑記
二十
大湯は町にて、温泉四け所に在り、湯の出る処は各違ひあり、二の湯は疝気中風によし、残る二つは湿毒によし、何れも功ありと見へて、入湯せる人も数人有しなり、〈◯中略〉大湯村より西北十和田山の山陰に方三十七八町の湖有、〈◯中略〉すべて此辺の山中には熱湯の湧所多しといふ、何れお聞ても硫黄湯なり、