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別本吉川家譜
十五広家
慶長九年甲辰四月、広家公上洛し玉ふ、〈◯中略〉家康公よりあたみの湯お広家公へ賜ふに依て、東条式部卿法印より、福原越後へ書お遣す、 吉川蔵人殿、あたみの湯御望の由申上、昨日五桶我等かたへ請取置申候、今朝以使者申候へ者、はや御下候、然者大坂へ被遣舟便に御下候て可給候、未大坂に御逗留候者、早々飛脚お被遣、御届頼入候、恐惶謹言、七月十六日 判 福越後様 人々御中