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利根川図志
一総論
回国雑記標注利根川条に、本朝一の大河なればとて坂東太郎といふ、これに次ぎたるお四国次郎〈阿波の小鳴戸へ落つる吉野川〉筑紫三郎〈筑後川なり〉これお日本三大河(○○○○○)といへりと見ゆ、又四神地名録巻七に、利根川は坂東太郎と称し、古より海内七大河の其の一河にして、常水の深、川幅時として定まらず、〈中略〉七大河(○○○)と称せるは、筑後川〈筑後、〉四万十川〈土州、〉犀川〈信州、〉淀川〈山城、〉阿武隈川〈奥州、〉北上川〈奥州〉といへり、なほ考ふべし、