[p.1213]
奥の細道
卯月朔日、御山に詣拝す、往昔此の御山お二荒山と書きしお、空海大師開基のとき日光と改め給ふお、〈◯中略〉二十余丁山お登りて滝あり、岩洞のいたヾきより飛流して、百尺千巌の碧沈に落ちたり、岩窟に身おひそめ入りて滝のうらより見れば、裏見の滝と申伝へ侍るなり、 しばらくは滝に籠るや夏の初め