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西北紀行

当国〈◯若狭国〉三方の郡に湖、三あり、御形の湖(○○○○)小浜より六里東北に在り、長さ二里深し、敦賀よりも六里あり、鯉鮒多し、其次に勺子の湖、長さ三十丁、横十四五丁、御形の対ひの山お隔つ、其間一里許りあり、其次にひるがの湖(○○○○○)、是は勺子の湖(○○○○)と並べり、広さは勺子の湖と同じ、其水甚だ深し、ひるがの湖には潮満れば海水入る、故に海魚も河魚もあり、