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北海道志
七海
北見国 宗谷海峡(○○○○) 宗谷郡に在り、北緯四十五度四十二分五十秒、東経百四十二度一分五十二秒、露西亜領歌爾薩港と対峙す、海里二十五里二分五釐、宗谷より北一里半許、佐内の地に津口あり、樺太白主へ達す、西洋人此おらぷろふす海岐(○○○○○○○)と雲、露人はあにそ海峡(○○○○○)と雲、峡中二の潮路あり、第一は幅五里許、第二は幅一里許、波涛壮猛、三馬屋峡に譲らずと、此間潮水東に流る故に、舟舶潮勢に随て行き、左に還て樺太洋に入る、一説宗谷の七潮とて、潮路七所ありと、昔は此の渡海二百十日お限と為す、