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八雲御抄
五名所
海〈◯中略〉 なにはの〈摂 万、おしてるみやおしてるといふなり、〉いなのヽ〈同 万、しながどり、〉ちぬの〈同 万浜松〉むこの〈同 万、いさりする、◯中略〉いせの〈伊勢万 鶴きよきなぎさ、〉みかたの〈若狭、万、〉いなみの〈播 万 ちへにかくれぬ やまとしまね〉くろうしの〈紀 万、大宮人のあさり、〉けいの〈越前 万、かりごも、〉あごの〈長 万、あさけのしほ、〉するがの〈駿 万、はまつヾら、〉のとの〈能 万〉すヽの〈同 万、なかはまのうら、〉くひの〈越中 万◯中略〉なこの〈同 万七、海中にしかそ島いそのうら、摂津国にも丹波にもあり、〉ありその〈同古、はまのまさご、こしの海、凡北陸海おいふともいへり、〉おふの〈出雲 万、かつらの千鳥、〉いづの〈伊豆万〉かとり〈万 大ふね〉なさかの〈同 万、たまも、〉まつらの〈肥前 万、たらし姫、〉こかたの〈筑前 万、紫の、〉よさの〈丹後 万、あまのはしだて有、〉かはふちの〈清少納言抄〉おまえのおき〈摂 千、頼実、〉なるおのおき〈千実家〉ひたちの〈常 源氏歌〉いたみの〈石 万、うつたの山につヾけたり、〉いくたの〈摂◯中略〉はくひのかたの きの たかつの〈是は難波海お雲也、万、波たかきたかつの海のおきつ波ちへにかくれぬ山としまねはと雲り、山としまねは、凡我国の山の名といふなり、〉おくの海〈万、陸奥国海也、〉