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万葉集
八春相聞
天平五年癸酉春閏三月、笠朝臣金村贈入唐使歌一首并短歌、 玉手次(たまだすき)、不懸時無(かけぬときなく)、気緒爾(いきのおに)、吾念公者(わがおもふきみは)、虚蝉之(うつせみの)、命恐(みことかしこみ)、夕去者(ゆふざれば)、鶴之妻喚(たづがつまよぶ)、【難波方】(なにはがた)、【三津埼】従(みつのさきより)、大舶爾(おほぶねに)、二梶繁貫(まかぢしじぬき)、白浪乃(しらなみの)、高荒海乎(たかあらうみお)、島伝(しまづたひ)、伊別往者(いわかれゆかば)、留有(とヾまれる)、吾者幣引(われはぬさとり)、斉作(いはひつヽ)、公乎者将往(きみおばまたま)〈◯往恐待誤〉早還万世(はやかへりませ)、