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宗祇終焉記
かくてしはす〈◯文亀元年〉の十日巳刻ばかりに、地震おほきにして、まことに地おふりかへすにやとおぼゆる事、日にいくたびといふかずおしらず、五日六日うちつヾきぬ、人民おほくうせ、家々ころびたふれにしかば、旅宿だにさだかならぬに、又おもはぬやどりおもとめつヽ年も暮ぬ、