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牛馬定目留書

一今度牛御改被成候付、向後他領へ売払候はゞ、御役銭壱歩に付而六拾五銭宛、小荷駄馬同前取 上、他領判者両御馬也、御別当判鑑所之御境御番所〈江〉兼而遣置候間、似鳥甚右衛門、美濃部長右 衛門、大崎二郎兵衛、判形紙札相渡置可申、右紙札へ他領出牛員数、所御代官書付添状にて不依 何方御境通し可申候、御馬別当判鑑に引合改、他領出可仕候由、牛引出候ものに可被申渡候、
一八戸御領より此方へ買出し、他領へ出し候牛者、何方不依、一箇所にて前書之通、御役銭取上、送 添状他領へ出し可被申付候、牛直段者、相知間敷候間、此方御領にて売買有之候牛、上中下之直 段に指積、御役銭取上可申候、右御役銭添手形にて五割、所へ差上可申、猶此方仲間〈江茂〉御役銭 員数書付可被指渡候、右之通、今度御老中へ被仰付候間、可被得其意候、以上、
宝永三年四月五日 御用人中印判
所々御代官

隻今迄女牛多他領へ出候様相聞候、向後女牛は少相出し、男牛は女牛より余程相出候而も 不苦候間、遂吟味相出可申候、
四月