[p.0110][p.0111]
内安錄
一享保より天明の間は、ばるしや馬(○○○○○)度々御取よせに相成、数多御用に相成に付、阿蘭陀甲比丹へ別段銅被下候、此馬は斎藤三右衛門御預、乗込棒飛の上覧もあり、房州峯岡牧へ父馬に御放し、今もばるしや筋といふ野子あり、方今騎戦調練も有之或は神奈川本牧へ早乗等には、専要のものなり、阿蘭陀へ軍艦蒸気船の御挑はあれども、ばるしや、馬の御挑おきかず、徳廟騎戦の思召にて、此馬お御取寄になりしなるべし、