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甲陽軍鑑
十六/品第四十四
馬の一薬の事、牡蠣散、馬のつぢのさがりたるは上戸、あがりたるは下戸、蠣のからお七け、七度焼、度々蘩の汁に付ては焼付てはやき、七日十日に十九度焼、能く粉にして栗毛、鹿毛何も上戸の馬には酒にて飼べし、馬の舌よく〳〵洗ひてすりて飼べし、舌にぬる也、下月の馬には水にて飼、又雲、雉子の雌の足お取集めて、黒焼にして、せゝなぎの水にてのますべし、いかなる大事の頓病にもよし、
○按ずるに、馬薬の事は、武技部騎術篇に在り、