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倭訓栞
前編三/伊
いぬ 犬おいふ、家に寝るの義なるべし、夜お守るものなり、夫木集に、
おもひくる人は中々なきものおあはれに犬のぬしお知ぬる、風俗通に、狗別賓主善守御すと見えたり、埤雅に、犬喜雪と見ゆ、諺に雪は犬の小母(おば)といふ是也、