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円珠庵雑記
猫ねこま鼠子待(ねこまち)の略か、鼠の類につらねこといふあれば、ねことのみいふは略語の中にことわり背くべし、猫の性は、鼠にても鳥にてもよくうかゞひて、かならず取り得んと思はねば、とらぬものなり、よりて待ちとつけたるか、
真淵(頭註)雲、たゞ睡獣の略なるべし、けものゝ反となり、或人、苗の字につきて、なへけものかといへ るはわろし、