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笈雉随筆

雑説八十け条
薩摩大隅の犬は、すべて足短く、腹お地に褶て歩む計也、又やぎといふ獣あり、羊に似て色黒く毛長し、肥前長崎には取分多し、大隅には、此やぎの牧有て多く育つ、其故はしらず、嘉栗曰、やぎ野牛と書るが羊に似て甚臭し、