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本草綱目訳義
五十/獣
豕〈い、古名、 いの しヽ下は異也 ぶた〉
唐にて家毎にかふて食する也、故に家猪と雲なり、之に対して野猪と雲あり、野猪はいのしヽのこと也、形大抵相似たり、いのしヽは牙有、是は牙なし、からだよくこへる、人家のあまり物お食ふ、京になし、長崎にあり、唐人阿蘭陀人にうる多なり、日本人も食ふ、此油お蛮語にまんていかと雲て薬用にす、漢名猪脂膏、猪油とも雲、陽竜膏と雲薬子の名なり、