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重修本草綱目啓蒙
三十三/畜
豕 い〈和名抄〉 ぶた〈○中略〉
唐山には家に畜ふて日用の食品とす、故に家猪卜雲ふ、山に自生して田地の害おなす者は、いのしヽと雲ふ、即野猪なり、長崎には異邦の人多来る、故に豕お畜おきて売ると雲ふ、東都には畜ふもの多し、京には希なり、形野猪に似て肥大、尾は短小鼻長く出、牙は口外に見れず、毛深黒にして粗し、又黒白相間る者あり、容の説に食物至寡甚易畜、養之甚易生息と雲ふ、猪脂おまんていかと雲ふ、石薬爾雅に陰竜膏と雲ふ、