[p.0256]
重修本草綱目啓蒙
三十五/鼠
貂鼠〈○中略〉
栗鼠はりすにして、栗鼠の音転なり、一名〓〓、〈泉州府志〉〓〓、〈閩書〉深山樹上に棲み果実お食ふ、栗葡萄、榧、柿、椎子、山胡桃類、その好ところなり、野州日光山に多し、京師には産せず、形は尋常の鼠に同じ、尾闊大にして長く、常に背に負て頂上に戴くこと鼫鼠の如し、その枝上おつたひ走ること速にして飛が如し、毛は浅黒色と白色との細斑あり、その歯勁くして鉄の如し、李田用田栗鼠の画共に名物なり、