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春波楼筆記
蝙蝠軒に掛りて、人の倒に歩くお怪むとは、惡人の善人お見て、己の如くならざるお雲ふ故なり、然れども飛ぶ時或は喰する時、亦糞する時は頭お上とす、隻安居するに至りては、頭お下にして、倒に掛かる、人の伏すが如し、