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霊松錄
威鉄炮之義申上候書付
御付紙 〈伺之通 たるべく候、猶行列に為持候は無用に候、〉
銀山見分之儀、嶮阻深山江入込候而は、青葉の節、千匹牧と申猿、火敷出、山入相障候義間々在之候、冬枯の節は、石塊等打候得共、青山に而は結句相集り候義御座候、左候而は、殊の外手間取、指支申候、罷成候御義に御座候はゞ、無玉威鉄炮為打候様仕度奉存候、猿に不限、猪鹿狼等、青葉の節は、居所不相知、不時に相障候儀に御座候、私持筒弐挺、諸国御関所通用仕候様、御留主居中江御断被下候様仕度奉存候、已上、
亥五月 川崎平右衛門