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八雲御抄
三下/獣
鹿 お さお 秋〈清抄〉 きたちなぐの〈万〉 きなくとも〈万〉 こよひはなかずいねにけらしも かたぬくしかと雲は、鹿のかたのほふおとりて、えひするうらおするなり、 又占部とも雲 万九、あきはぎお鹿のつまとはいふ也、さてはなのつまとはいふ、すがる〈異名也〉 はちおもすがると雲といへども、以鹿為正説、 かせぎ わひなき万 しかのしがらみとは、萩の中に入ほどにむすぼゝれたる也、山よひとよみ 又山したとよみ 但このとよみの言、歌合に被咲事なり、 しろしか日本紀 日本武尊信の山にて、ひるおなげかけ給しか也、 伊勢大輔雲、さおしかはかならずちいさからねど、おほきならぬおばよむべし、