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伊勢物語

昔男みちのくにまですゞろに至りにけり、そこなる女、都の人はめづらかにやおぼえけん、せちに思へる心なん有ける、〈○中略〉さすがにあはれとや思ひけん、いきてねにけり、夜ふかく出ければ女、
夜もあけばきつにはめなんくだかけのまだきになきてせなおやりつる