[p.0377]
嬉遊笑覧
八方/術
狐つかひ、狐の怪おなすこと、〈○中略〉文徳実錄に、席田郡有妖巫、其霊転行啖心、一種滋蔓民被毒害、〈啖心とは、茶吉尼有二種、実類と漫荼羅となり、実類茶吉尼、名啖食人心、雖業通自在、祭者得福、名為邪法、漫荼羅中茶吉尼者、如来応跡、故啖尽心垢、住大涅槃、所以名乗如、天竜八部、皆此義也、〉谷饗集にみゆ、荼吉尼は啖尽の義歟、これ茶吉尼天の邪法なるべし、〈著聞集に、知足院殿だきにの法お祈らせられ、狐の生尾お感得せられたる事見えたり、〉