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本草綱目訳義
五十獣
犲 やまのいぬ(○○○○○) やまいぬ おヽいぬのとおがら(○○○○○○○○○) やまおがら(○○○○○)
是は犲狼とつヾきて似たるもの猛獣也、人お害す、山居す、常はおらず、山に雪ふり、冬春食物なければ出る、形いぬより大にしてやせて臭気あり、間々見せ物にする、狼は足にみづかきあり、河おわたる、是はみづかきなし、常の犬と同じ、河お渡らず、狼は食用になる、犲は毒ありて食用にならず、足の爪竪にすぢあり、あさがらの如くみゆる故、おがらと名づく、一説に、犲類におがらと雲獣ありと雲、其似たる故山おがらと雲ふ説もあり、本条一名犲犬〈八閩〉祭獣、〈法言〉