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本草綱目訳義
五十一/獣
狼 おほかみ おヽかめ(○○○○)誤
山中に多し、冬春の間雪多故、里に出て食お求む、又病あつて出てあれることあり、形犬の如にして、常の犬より大長なり、せいも高し、頭はやせて嘴長し、故に唯犬より大也、耳かつこうより小也、目の形ち三角にするどし、暗夜には目のひかり星の如し、牙つよし、故に犬や猪鹿お食ふかみ切る也、足は犬より高し、爪も長し、指に水かきあり、水中おはしる、声犬の如し、遠く聞ゆ、此糞山中にあり、けものヽ毛お堅したる如し、これおのろしに入るは真直にたつ也、風にもゆがまぬ也、一名 滄浪君〈異名〉 当路君〈紺珠〉