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冠辞考

おほぐちの 〈まがみのはら〉
万葉巻八に、〈○中略〉巻十三に、〈○中略〉こは狼の事にて、よに猛き獣なれば、かしこみて真神といひならひ、且かれが口は殊に大きにしあれば、大口の真神の原とはいひかけたり、大口と書たるは、即おほかみと訓ぬべくおぼゆれど、古事記に、口大之尾翼鱸(くちぶとのおひれすヾき)ともあれば、字のまゝによむ、