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完永諸家系図伝
宇多源氏/亀井
永綱
滋矩
はじめの名は新十郎、武蔵守、後亀井とあらたむ、〈○中略〉翌年〈○文禄二年〉二月廿一日、滋矩猟遊す、大虎ありて進来る、滋矩みづから鉄炮お放、虎これにあたり痛まずして懸きたる、滋矩又鉄炮おもつてこれおうちたおす、そのはなはだ大なるおもつて、牧彦十郎おつかはし、これお名箇屋に献ず、秀吉かくのごときの大虎、日本におひてはじめてみるとのたまひて、すなはち牧彦十郎おめして御羽織お給はる、その後叡覧にそなへられ、車にのせて洛中おわたす、