[p.0480]
物類称呼
二/動物
川童がはたらう 畿内及九州にて、がはたらう(○○○○○)、又川のとの(○○○○)又川童(かはつは/○○)とよぶ、〈九州に多し、わきて筑後の柳川猶多し、〉周防及石見又四国にて、えんこう(○○○○)といふ、
土佐の土民はぐはたらう(○○○○○)、又かだらう(○○○○)、又えんこうともいふ、其手の肱よく左右に通りぬけて 滑なり、猨猴に似たるが故に、河太郎もえんこうといふ、
東国にかつぱ(○○○)と雲、〈川わつぱのちゞみたる語也、小児おしかるにもかつぱともいふ、〉越中にて、がはら(○○○)と雲、伊勢の白子にて、かはら小僧(○○○○○)といふ、
其かたち四五歳ばかりのわらはのごとく、かしらの毛赤うして、頂に凹なるさら有水おたく はふる時は、力はなはだつよし性相撲お好み、人おして水中に引入んとす、或は恠おなして婦 女お姦媱す、其わざはひお避るには、猿お飼にしかずとなん、