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本草綱目訳義
五十一/獣
狒々
附錄、山𤢖、 やまおぢ〈筑前〉 やまぢヾ〈阿州〉 やまぢい〈讃州〉九州又四国に多し、山深くつヾく処におる、木曾にもあり、常の人よりも小にして、男の形裸也、人の心中に思ふことおさとる故、鉄炮お知ども打ことならず、杣人山中に入とき火お焼ば、傍に来て、蟹などおやきお食、何事も害おせぬもの也、竹お焼ば其節の音にておそるヽなり、人の思ことはさとれども、不意に音する故逃る也、正月十四日鷺朝とて竹お焼も、此の鬼お除く意なりと俗伝也、