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大猶院殿御実紀
三十四
完永十四年四月五日、二丸の御宮経営せらるゝ地にならせ給ひしに、双鶴雲中より舞降り、その地にとゞまり、しばらくして東おさして飛さりしかば、御感なゝめならず、大僧正天海祝詞お奉り、沢庵は容並序お献じ、烏丸大納言光広卿も折ふし在府ありければ、国字の記並和歌二首お詠じて奉らる、また儒臣林道春信勝に命ぜられ、その記おつくらしめらる、